Photo:谷岡康則 Yasunori Tanioka
「いつでもない いつでもある」和田みつひと
近年、光と色による空間の操作に加え、時間的要素が伴う映像的表現を作品に組み、作品の深化を図った。日常生活の中で撮影したスナップ写真をもとに制作したスライド映像、そしてリアルタイムに展開するフィードバック映像により、 インスタレーションを試みた。
写真を撮るとき、生活する街や自然の中を歩きながら、不意に心が揺らぐ風景の前でシャッターを切る。 そこに立ち現れる風景は、新たな出会いであると同時に、すでに別れの場面でもある。最初であり、同時に最後でもある風景である。 このような風景に思いを巡らせると、日常生活の中にふと訪れる一瞬の「死」は、現実を超えて持続する永遠の「生」と同義なのかもしれないと思えてくる。 本展示では、日々の生活の中で撮影した写真をスライド映像として投影し、その映像を取り込んだリアルタイムのフィードバック映像によって展示空間を構成した。死と生の循環、言葉による分節を超えて、生滅を繰り返す時空を表現したいと考えた。